面接担当者が言ってはいけない言動・行動は?就活ハラスメント義務化で人事の対策

面接担当者が言ってはいけない言動・行動は?就活ハラスメント義務化で人事の対策

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面接担当者がやってはいけない・言ってはいけない事を確認したい人事担当者にとって、2026年10月からの就活ハラスメント対策義務化は、面接の質問票と運営方法を見直す機会です。性的な質問や私的な誘いを防ぐだけでなく、家族や思想など適性・能力と関係のない質問にも注意が必要です。この記事では、面接でのNG例、聞き換え方、会社が整えるべき体制を順に解説します。

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就活ハラスメント義務化で面接担当者に求められること

2026年10月1日から、改正男女雇用機会均等法に基づき、企業には求職活動等におけるセクシュアルハラスメントを防ぐための雇用管理上の措置が義務付けられます。厚生労働省の指針は、採用面接、会社説明会、社員訪問、インターンシップに加え、SNSなどオンライン上のやり取りも対象に含めています。面接会場だけを管理すれば十分というわけではありません。

義務化の対象と「不適切な質問」は分けて理解する

新たな措置義務の中心は、従業員による性的な言動で求職者の活動が妨げられることを防ぐことです。性的な事実を尋ねる質問や、望まない身体接触、執拗な私的な誘いなどが問題になります。一方、家族構成や本籍、宗教を尋ねることは、厚生労働省が示す公正な採用選考の観点から、就職差別につながるおそれのある事項です。すべてを「今回のセクハラ対策義務化で一律に禁止された質問」と説明せず、根拠を分けて面接官に伝えましょう。

厚生労働省の令和5年度調査を用いた研修資料では、就活等セクハラを受けた人の回答のうち、インターンシップ中は「性的な冗談やからかい」が38.2%、それ以外の就職活動中は「食事やデートへの執拗な誘い」が33.2%でした。これは被害経験者に聞いた内容別の割合であり、就活生全体の被害率ではありません。

面接担当者が言ってはいけない事:質問・発言の具体例

面接では応募者の適性・能力を職務に沿って確認します。雑談のつもりでも、採否を左右する立場からの質問には答えにくいものです。

性的な質問・容姿への言及をしない

交際経験や性的な事実を尋ねることは、厚生労働省の指針でも面接中のセクハラの典型例として示されています。容姿への評価や性的な冗談も、評価に関係なく応募者を傷つけかねません。「褒めたつもり」「場を和ませるため」は理由になりません。

避ける質問・発言の例問題点職務に沿った確認例
「恋人はいる?」「交際経験は?」性的・私的な事実への踏み込み質問しない
「見た目が採用向きだね」容姿を評価軸に持ち込む応対経験や説明力を具体的に確認する
「結婚や出産の予定は?」私生活に踏み込み、性別による偏見にもつながる「この職務の勤務条件を確認してください」と全員に同じ条件を説明する

対話例(創作)

対話例:交際や結婚予定を尋ねない
NG例
面接官
恋人はいますか?結婚の予定は?
応募者
仕事と関係がありますか……。
改善例
面接官
この職務は月に数回出張があります。対応は可能ですか?
応募者
可能です。
※会話は説明のための創作例です。

結婚・出産の予定を聞く代わりに、勤務時間や出張頻度などの条件を職務情報として全員に提示し、対応の可否を同じ方法で確認します。応募者が自発的に話した場合も、選考に不要な情報を掘り下げない運用が安全です。

出典:厚生労働省「求職活動等における性的な言動に関する指針」

家族・本籍・思想など、適性と無関係な質問をしない

厚生労働省は、本籍・出生地、家族の職業や収入、宗教、支持政党などを面接で把握することは就職差別につながるおそれがあるとしています。例えば「親御さんの仕事は?」「実家は持ち家?」は、緊張をほぐす雑談でも控えます。家族の介護状況を先回りして尋ねるより、勤務条件と必要な配慮の相談方法を案内してください。

避ける質問の例代わりに確認すること
「家族は何人?親の職業は?」職務経験や応募理由を聞く
「どこで生まれた?本籍は?」勤務地・勤務開始日の条件を確認する
「支持政党や信仰は?」業務に必要な知識・技能を確認する

対話例(創作)

対話例:家族の職業を尋ねない
NG例
面接官
ご両親は何の仕事をしていますか?
応募者
家庭の事情は回答しづらいです。
改善例
面接官
これまで担当した業務と、工夫した点を教えてください。
応募者
顧客対応を改善しました。
※会話は説明のための創作例です。

「全応募者に同じ基準で聞けるか」「評価表のどの項目に結び付くか」を確認し、私生活上の情報を印象評価に混ぜないようにします。

出典:厚生労働省「採用選考時に配慮すべき事項」

圧迫的な言葉で回答を誘導しない

「そんな経歴ではどこも採らない」「答えられないなら不採用だ」といった威圧的な言葉は、応募者の能力を適切に測る妨げになります。厚生労働省の指針は、求職活動におけるパワーハラスメントに類する行為への取組を望ましい取組として挙げています。性的な言動に関する義務化の対象と混同せず、採用の品質管理として同時に改善しましょう。回答が曖昧なら「担当した役割と結果をもう少し教えてください」と具体的に聞き直します。

対話例(創作)

対話例:威圧せず、行動を具体的に聞く
NG例
面接官
この実績では採用できないよ。
応募者
……。
改善例
面接官
成果につながった行動を教えてください。
応募者
提案方法を変えました。
※会話は説明のための創作例です。

面接担当者がやってはいけない事:面接外の行動

就活ハラスメントは、質問内容だけでなく、面談の設定や連絡方法からも生じます。面接官、リクルーター、OB・OG訪問を受ける社員、インターン担当者まで同じ行動基準を共有してください。

私的な誘い・個人アカウントでの連絡を避ける

「選考の相談に乗る」と言って二人きりの食事に誘う、個人のSNSへ移して深夜に連絡する、採用上の便宜をほのめかして連絡先を求める行動は避けます。指針は、面談の時間・場所・実施体制や使用するSNSの種類などを事前に決め、従業員と求職者の双方に知らせることを求めています。連絡は会社指定の手段に統一し、面談の目的と参加者を記録しましょう。厚生労働省の研修資料にも、OB・OG面談を会社への事前申請制とし、個室や個人SNSを使わない企業の例が紹介されています。

対話例(創作)

対話例:連絡は会社指定の手段で行う
NG例
社員
詳しく話すから、個人のSNSに連絡して。今夜食事でも。
改善例
社員
追加のご質問は会社指定の窓口へお願いします。
応募者
分かりました。窓口から問い合わせます。
※会話は説明のための創作例です。

出典:厚生労働省の指針、就活ハラスメント対策研修資料(企業事例を含む)

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身体接触と閉鎖的な面談を防ぐ

案内のために腰や肩へ触れる、本人の同意なく至近距離に座るなど、業務上必要のない接触は行いません。オンライン面接でも、カメラ越しに身体や容姿を品評したり、面接後に私的なメッセージを送ったりしないことを明確にします。会議室の使用基準、面談終了時刻、同席者や記録方法を定め、例外的な面談は人事の承認を経る仕組みにすると、現場で判断しやすくなります。

人事が進める就活ハラスメント対策と社内研修

面接担当者への注意喚起に加え、事前のルールと相談・事後対応を整えます。

対策の柱人事が整えるもの
方針と予防求職者へのセクハラ禁止、対処方針、面談・連絡ルールの明文化と周知
相談体制求職者が利用できる窓口の周知と担当者向けの対応手順
事後対応迅速な事実確認、被害者への配慮、行為者への措置、再発防止
併せて必要な措置関係者のプライバシー保護と、調査協力などを理由とする従業員への不利益取扱いの防止

出典:厚生労働省「求職活動等における性的な言動に関する指針」第4項

相談窓口は応募者にも伝わる場所に掲載し、人事に相談しにくい場合を考えて担当者を決めます。申出があれば、相談者の心身の状態に配慮して事実を確認し、行為者と接触しない選考方法も検討します。該当するか判断が難しい相談も受け付け、調査結果を踏まえて再発防止につなげます。

面接前には、次の3点を担当者と確認しておくと運用しやすくなります。

  1. 質問票は職務要件と対応し、候補者ごとに質問が大きく変わらないか。
  2. 面談の日時・場所・連絡手段を人事が把握し、求職者にも案内しているか。
  3. 困ったときの連絡先を、面接担当者と応募者の双方が知っているか。

相談を受けた担当者は、その場で真偽や採否を決めつけず、記録を残して所定の窓口に引き継ぎます。調査に協力した社員への不利益な取扱いを防ぐとともに、相談した応募者が選考で不利益を受けたと感じないよう、評価を担当する人や手順も確認しましょう。研修だけで対応を完結させず、ルールと窓口が実際に機能するかを定期的に点検することが必要です。

企業内研修で「知っている」を現場の行動に変える

企業内研修を徹底し、面接官ごとの判断のばらつきを減らすことが、NG言動の予防と相談への適切な対応につながります。人事担当者だけでなく、面接官、現場社員、リクルーター、インターン担当者を対象にしてください。質問例の聞き換え演習、私的な誘いを断る場面のロールプレイ、相談を受けた際の連絡先確認まで行うと、規程を日々の行動に落とし込めます。研修後は質問票と面談記録を定期的に見直し、新任の面接官にも同じ内容を受講してもらいましょう。

まとめ:面接担当者のNG言動をルールと研修で防ぐ

面接担当者がやってはいけない・言ってはいけない事は、性的な質問や私的な誘いだけではありません。家族・本籍など職務に無関係な質問や威圧的な発言も、採用選考の公正さを損ないます。就活ハラスメント義務化を機に、質問票、面談・連絡ルール、相談窓口を点検し、採用に関わる社員への研修を始めましょう。

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本記事は2026年9月時点の制度動向をもとに作成しています。最新情報は公的機関の発表をご確認ください。

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