【回答】会社として合理的な管理行為が必要

有給休暇の買い取りは、労基法上 原則として禁止 されています。年次有給休暇は「心身を休ませるための権利」であり、金銭と交換して労働を継続させることは法律の趣旨に反するためです。

買い取りが認められるのは、
①消滅時効を迎える年休
②退職時に未消化で残る年休
のみとされています。ただし、法律で「買い取り義務」はなく、あくまで 会社の裁量 です。
実務では「1日あたりの平均賃金」で買い取るケースが一般的です。

したがって、業務多忙を理由に会社が休暇分を給与で補填することはできません。
むしろ、有給が取れない状態が恒常化している場合、年休取得義務（年5日の取得）違反のリスクが生じるため、部署の業務量調整や繁閑期の配置見直しなど、組織側の改善が必要です。
まずは計画的付与や業務分担の見直しを行い、社員が取得しやすい体制を整えることが適切です。